転職の始め方として20代がまず大事にしてほしいのは、「情報を集めること」よりも「自分を知ること」です。
どんなノウハウを集めても、自分というものを理解していなければ転職活動はうまくいきません。そして、上手に自分を説明できるようになれば20代というのは社会から見てとても魅力的な存在です。
今回は、初めての転職活動に役立つ簡単な5つの行動と、情報収集より大事な心の持ち方についておとどけします。
転職活動では外の情報よりも、自分の中をのぞいてみることが大事
転職活動を始めるとき、多くの人が「どの会社がいいかな?」「どんな業界が向いてるかな?」と、外の情報ばかりを見ようとします。
もちろんそれも大事ですが、同じくらい、もしくはそれ以上に大事なのが、自分の中をのぞくことです。
- どんなときに「嫌だな」と思った?
- 逆に、どんなときに「ちょっと楽しい」と感じた?
- これだけは譲れないなって思うこと、ある?
難しく考えなくて大丈夫。頭の中でぼんやり考えるだけでもいいし、ちょっとメモに書き出してみるのもおすすめです。
いますぐできる、転職活動の「やさしい始め方」5つ
心が落ち着いたらちょっと行動してみましょう。転職活動が初めての人でも今日からできる小さな行動をご紹介します。
無理しなくていいです。気になるものがあったら、ひとつだけでもやってみましょう。
1, スマホに「転職用フォルダ」をつくる
まず最初のステップは、転職専用のフォルダをつくること。スマホのメモ帳でも、Googleドライブでも、なんでもOKです。
- 気になる求人のリンク
- 職務経歴書の下書き
- 気になった言葉や企業
- 面接で言いたいことメモ
なんでもポイポイ入れていくだけで大丈夫。「情報を探す」じゃなくて、「気づいたら集まってた」にするのがコツです。
2, 転職サイトに1つだけ登録してみる(見るだけOK)
転職サイトやアプリに1つだけ登録してみましょう。おすすめは、大手の総合サイトか、20代向けの転職サービスです。
ポイントは、「応募しよう」と思わないこと。ただ求人のタイトルをながめてみるだけでOKです。
- どんな仕事があるのか知る
- 未経験OKの仕事の幅を知る
- 自分が「いいな」と思う条件を発見する
この「ながめる」時間が、心の中のモヤモヤをちょっとずつ輪郭のある形に変えてくれます。
3, Googleで「転職 体験談 20代」って検索してみる
無理に人と会わなくていい。Google検索で「転職 体験談 20代」って入れてみましょう。
- ブログ
- note
- X(旧Twitter)
- YouTubeの動画
同年代の声にふれるだけで、「自分だけじゃないんだな」と思えます。似たような経験の人が、どんなふうに乗り越えたかを知るのは、小さな安心につながります。
4, メモ帳に「つらかったこと」「楽しかったこと」を書く
転職って、ただ「やめる」ためのものじゃありません。「次はどうなりたいか」を見つける時間です。
でも、いきなり自己分析とか言われると、ちょっと重たいですよね。なのでまずは、シンプルにこう書いてみましょう。
- つらかったこと3つ
- 楽しかったこと3つ
これだけで、自分の「合う・合わない」が見えてきます。自分の心のパターンがわかると、次の仕事を選ぶときのヒントになりますよ。
5, 履歴書のテンプレートをダウンロードしておくだけ
今すぐ書かなくていいです。書き方を調べなくてもいいです。ただ、履歴書のテンプレートを1つ保存しておくだけで、転職活動への心の準備になります。
- 「いつでも始められる準備がある」
- 「少しずつ始めてる自分がいる」
そう思えるだけで、気持ちが少し軽くなります。
転職活動はもっとゆるくとらえよう
まじめな人は「転職する=人生を変える勝負だ」と思うかもしれません。たしかに、人生に関わる大きな選択ではあります。でも、勝負みたいに捉えると、どんどんつらくなってしまいます。
落ちたら失敗。受かったら成功。そんなふうに思うと、結果が出るまで、ずっと自信を失い続けることになります。でも、転職って、本当はもっとゆるくていいんです。
- ちょっとでもいい求人があったら、見てみる
- 面接までいったら、「どんな会社か見学しに行く」くらいの気持ちで受けてみる
- 書類が通らなかったら、「この企業とは縁がなかったんだな」と受け流す
うまくいかなかったことはさっさと忘れて、気持ちを切り替えていける人のほうが、いい転職先に出会えます。
20代は「失敗」じゃなくて「探索」の時期
20代って、社会人としてはまだまだスタート地点です。「この道でいいのかな?」と悩むのは自然なこと。
むしろ、20代のうちにいろいろ迷ったり、試したりするのは、とてもいいことです。
転職に「正解」なんてありません
- 転職しても「やっぱり違ったな」と思うこともある
- 転職せずに、「今の仕事の良さ」に気づくこともある
- 何も変わらなくても、「少し視点が変わるだけ」で楽になることもある
すべての経験が、ちゃんと自分の財産になります。
だから、「失敗したくないから、何もできない」じゃなくて、「失敗しても平気だから、少しやってみよう」という心もちでいましょう。
転職の始まりは、ちいさな「心の整理」から
転職は、特別なことではありません。20代という時期に、人生を見つめなおす「ひとつの手段」です。始めるときに大事なのは、立派な履歴書でも、華やかな職歴でもなくて、「ちょっとだけ前を向く勇気」と「ちいさな行動」です。
無理しなくていいのです。転職活動を「心の整理」として、ゆっくり始めてみましょう。あなたには、今いる場所ではわかってもらえないたくさんの可能性があります。