転職したい。でも、今までとまったく違う業界なんて、未経験の自分にできるのかな。
そんなふうに、ふと足がすくむことってありますよね。
- 失敗したらどうしよう…
- 受け入れてもらえないんじゃないか…
とくに、まじめで繊細で、人に迷惑をかけたくないと思ってしまうやさしい人ほど、そうやって自分にブレーキをかけてしまうものです。
でも、あなたは「若い」ということを忘れないでください。未経験であることは「のびしろ」として社会に歓迎されます。
20代なら「未経験」は当たり前。みんな、そこからスタートしています
「未経験の自分なんて無理だ」と思ってしまうのは真面目で繊細だから。でも、20代の人の多くが、転職のたびに未経験の分野にチャレンジしています。
- せっかく就職したけど、数年で別の業界に行きたくなった人
- 専門学校で学んだことと違う仕事を選びたくなった人
- 正社員ではなくアルバイトや派遣からスタートした人……
こういった「最初は経験がなかった人たち」が、社会の中にたくさんいます。
つまり、「未経験」は20代の転職ではごく自然なことで、未経験であること自体を前提として採用活動をする企業が多いです。
自信のなさ=謙虚さ。それは年上の人たちに愛される大きな力です
自信がない自分に、がっかりしますよね。
でも、考えてみてください。
自信満々で「自分は何でもできます!」とアピールする人よりも、「わからないことが多いけど、がんばりたいです」と言える人のほうが、ずっと信頼されやすいこともあるんです。
企業の多くは、チームで協力して働くことを大切にしていて、こんな人を求めています。
- 周囲の話をちゃんと聞ける人
- わからないことを素直に学べる人
- 謙虚でやさしい人
自信がないということは、学ぼうとする姿勢がある証拠。それって、年上の上司や先輩たちにとって、ものすごく好感を持たれるポイントなんです。
未経験の業界に飛び込む勇気が大事
たとえ経験がなくても、「やってみたい」と思えることがあるなら、一歩を踏み出してみましょう。それは勇気のある、すばらしいことです。
「向いている仕事がわからない」「なにをしたいかわからない」と悩むより、「気になる」「ちょっと挑戦してみたい」という気持ちを持っているのは大きなチャンスです。
最初はみんな、初心者。
そこから努力して、自分なりに成長していく――それが本当の「働く」ということ。
自信がない、未経験、無理かも……と感じながらも動き出そうとしているあなたは、じゅうぶん価値があるし、とても信頼されやすい人です。
合う仕事に出会うには、自分をよく知ること
転職を考えるとき、多くの人が「何を選べばいいかわからない」と感じますが、答えは外にあるのではなく、「自分の中」にあることが多いです。
たとえば…
- 人と話すのが苦手だけど、コツコツ丁寧に作業するのは得意
- はじめての環境は緊張するけど、慣れたら安心して力を発揮できる
- 人をサポートすることにはやりがいを感じる
…そんなふうに、自分の「得意なこと」「苦手なこと」「好きなこと」を少しずつ言葉にしていくことで、「どんな仕事なら長く続けられそうか」が見えてきます。
ちいさな紙にメモするだけでもOK。「これまでに人から感謝されたこと」「ちょっとだけ楽しいと感じた瞬間」などを思い出してみてください。それが、未経験でも挑戦できそうなことのヒントになります。
転職は「リスタート」じゃなく「成長の延長線」
未経験での転職は、たしかに勇気がいります。
でも転職って、過去からガラッと変わるわけではなく、これまでの経験や学びをもとに、「次のステップに進む」ことです。
たとえば、接客業の経験がある人なら、言葉づかいや気配りの力は、たとえIT業界に行っても大きな武器になるし、事務職の経験がある人なら、細かい作業への正確さは、営業や販売でも重宝されます。
つまり、「未経験」とはいえ、これまでに培ってきたものは、必ずどこかで生きるということ。
あなたが大切にしてきたこと、がんばってきたことは、どんな仕事でもあなたを支える力になります。